『Are We Still Rolling?』 フィル・ブラウン
フィル・ブラウンの名前を知ったのは確か1994年か1995年くらいのことだったと思います。
敬愛するバンドマンである近藤房之助氏が当時ロンドンとニューヨーク、そして日本のミュージシャンを集め、結成・活動していたバンドがありました。
「THE GRUB STREET BAND」(グラブ ストリート バンド)というバンドがそれでして、意味は「三文文士達」という、実にいかにもな名前だったのですが、音の方はというとこれまで房之助氏が参加していた「ブレイクダウン」「OneArm」「JIGOT’S」といったバンドと比べると非常にアシッドで、こういう言い方が正しいのかどうかは分かりませんが非常に洗練されたファッショナブルな印象を受けました。
フィル・ブラウンはこのグラブストリートバンドのエンジニア。
アルバム製作時は勿論、ライブ会場でも卓の前で凛とした姿勢でワークしていたのです。
福岡でもライヴが行なわれ、あの悪友・エバンス宮本や幽霊君たちと駆けつけては新しい房之助ワールドを観たような気がして大熱狂しておりました。
その福岡ライヴ終了後の打ち上げでのこと。(※当時の房之助氏のライヴではお客さんも一緒に打ち上げに参加してグビグビ飲み食いするという、ファンにとっては夢のようなシステムがありました。)
グラブストリートバンドのアルバムにサインをもらおうと房之助氏のもとへ。
快くサインをしてくださった房之助氏。
そしてオレ達に向かってこういうではありませんか。
『お前ら、オレのサインをもらうんじゃなくてフィルにサインもらわなきゃ!!フィルはスゲーんだぞ!!フィルにもらってこい!!』
「そ、そうなんですか・・・・・・?????」
『そうだよ!!ボブマーリーやピンクフロイド、あとストーンズの「ベガーズバンケット」もフィルがエンジニアやってるんだぞ。』(※ローリングストーンズのアルバム「ベガーズバンケット」がどのくらいヤバイ名盤なのかご存じない方は各自調査!)
「!!!!!!!!!!!マ、マジで!!!!!マジですか!!!!!!」
『マジだよ!!』
すっかり興奮状態のオレ達は、打ち上げ会場の入り口付近で飲んでいたフィルに恐る恐る近づき、おっそろしくブロークンな英語で話しかけたのでした。
「あーベガーズバンケットね。やったよ。でも、すごい昔のことだから忘れちゃったよ(笑)」と言った意味のことを20歳そこらのガキんちょのオレ達に気さくに話してくれ、みんなが持っていたグラブストリートバンドのアルバムにサインをしてくれ、オレが被っていたグラブストリートバンドのキャップにまでサインしてくれたのでした。あ、あと記念撮影も!
勿論、このCDとキャップ、写真はオレの宝物として今も大事に飾っておりまして。
ちなみにCDとキャップはGROUNDCOBRA店頭に飾られております。
翌年もグラブストリートバンドは福岡でライヴを敢行し、勿論みんなで駆けつけ、進化していくバンドサウンドに酔いしれたのですが、その後バンドは休眠状態に。
フィルの近況を知りたくてもまだまだインターネットが発達していない時期でしたから、近況を知ることは非常に難しい状態となりました。
時は流れて、つい先日。
お店のPCで「フィルブラウン」とか「phill brown」とかサーチエンジンにかけて検索していたところ!!
なんと!!
フィルが最近自伝を出していたということを発見!!!
しかもAmazonで取り寄せ可能ではないですか!!!
近況が分かった(最近はあのロバートプラントと仕事をしていたらしい)ことと、自伝が出ているということに興奮したオレは早速注文!!
届きました。
『Are We Still Rolling?』 Phill Brown
20年近く前にフィルがオレ達に話してくれた「ベガーズバンケット」のことは勿論のこと、ボブ・マーリー、ピンクフロイド、そしてグラブストリートバンド等々、これまでのフィルのキャリアがフィルの言葉で綴られている本です。
和訳がないので奮闘しながら頑張って読んでいる途中!
フィルのサイトも発見しました。これまで仕事をしたアーティストの名前を見るだけでもドキドキしてくるサイトですので見てみてください。⇒http://www.phillbrown.net/
しかし、ネットってホントに便利だなー。 感激です。
2011-03-29 21:51
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